Add stop sequece(ストップ シーケンス)
Add stop sequece(ストップ シーケンス)
Google AI Studioの「Add stop sequence」は、テキスト生成AIモデルの出力を制御するための強力なツールであり、様々な場面で活用できます。具体的には、以下のようなケースで役立ちます。
1. 特定の形式での出力を強制する:
リスト形式: 生成されたテキストが、特定の要素で区切られたリストになるように制御できます。例えば、箇条書きのリストや、コンマ区切りのリストを作成したい場合に、改行やコンマをストップシーケンスとして指定します。
JSON形式: AIがJSON形式でデータを生成する必要がある場合、「}」をストップシーケンスとして設定することで、JSONオブジェクトが不完全な状態で終わることを防ぎ、正しい形式で出力させることができます。
テンプレート形式: 特定のテンプレートに従ってテキストを生成したい場合、テンプレートの終了部分をストップシーケンスとして指定することで、AIが不要なテキストを追加することを防ぎ、テンプレートに沿った出力を維持できます。
2. 会話のターンを区切る:
対話型AI: チャットボットのような対話型AIを開発する際に、ユーザーの入力とAIの応答を明確に区切るために活用できます。例えば、ユーザーの入力の終わりや、AIの応答の終わりを示す特定の記号やフレーズをストップシーケンスとして指定することで、会話の流れを制御できます。
複数ターンでの会話: AIが複数ターンの会話を生成する際、各ターンの区切りを明示的に設定することで、会話がスムーズに進行するように制御できます。
3. 不要な繰り返しを防止する:
冗長な表現の抑制: AIが同じフレーズや文を繰り返してしまう場合に、そのフレーズや文をストップシーケンスとして設定することで、繰り返しを抑制し、より自然で多様な表現を生成させることができます。
無限ループの回避: 特定のパターンを生成する際に、AIが同じパターンを無限に繰り返してしまう場合に、パターンの終わりをストップシーケンスとして設定することで、無限ループを回避できます。
4. 特定のキーワードを含むテキストの生成を抑制する:
有害なコンテンツの排除: 特定のキーワードやフレーズをストップシーケンスとして設定することで、AIが差別的、攻撃的な表現を生成することを抑制し、より安全なコンテンツを生成できます。
機密情報の保護: 機密情報や個人情報に関するキーワードをストップシーケンスとして設定することで、AIが意図せず機密情報を出力することを防ぎ、セキュリティを強化できます。
具体的な使用例:
レシピ生成: 材料リストを生成する際に、改行をストップシーケンスとして設定することで、各材料が1行ずつ表示されるように制御します。
小説執筆: 会話シーンを生成する際に、登場人物の名前や「。」をストップシーケンスとして設定することで、会話のターンを区切ることができます。
メール作成: 宛先、件名、本文といった要素で構成されるメールを生成する際に、それぞれの要素の区切りをストップシーケンスとして設定することで、構造的なメールを作成できます。
まとめ:
Google AI Studioの「Add stop sequence」は、AIのテキスト生成をより細かく制御するための重要な機能です。適切なストップシーケンスを設定することで、AIの出力を特定の形式にしたり、不要な繰り返しを抑制したり、有害なコンテンツを排除したりすることができます。これにより、より高品質で、目的とする出力に近いテキストを生成することが可能になります。
1.箇条書きリストの場合
ストップシーケンス: \n (改行コード)
設定の意図:
AIが改行を生成したら、そこでテキストの生成をストップさせます。
これにより、各項目が1行ずつ表示される箇条書きリストを作成できます。
入力例:
Add stop... の入力欄に \n と入力します。
プロンプト例:
日本の観光地を5つリストアップしてください。
期待される出力例:
東京タワー
清水寺
富士山
広島平和記念公園
沖縄美ら海水族館
2.コンマ区切りリストの場合
ストップシーケンス: , (コンマ)
設定の意図:
AIがコンマを生成したら、そこでテキストの生成をストップさせます。
これにより、各項目がコンマで区切られたリストを作成できます。
入力例:
Add stop... の入力欄に , と入力します。
プロンプト例:
好きな果物を3つコンマ区切りで答えてください。
期待される出力例:
りんご,バナナ,みかん,
3.記号付き箇条書きリストの場合
ストップシーケンス: - (ハイフンとスペースの組み合わせ) または * (アスタリスクとスペースの組み合わせ)
設定の意図:
ハイフンやアスタリスクなどの記号とスペースの組み合わせをストップシーケンスに設定します。
これにより、AIに記号付きの箇条書きリストを生成させることができます。
入力例:
Add stop... の入力欄に - または * と入力します。
プロンプト例:
お勧めのプログラミング言語を3つ、ハイフン付きの箇条書きでリストアップしてください。
期待される出力例:
Python
JavaScript
Java
content_copy
download
Use code with caution.
補足:
複数のストップシーケンス: 複数のストップシーケンスを設定することも可能です。例えば、改行とコンマの両方をストップシーケンスとして設定することで、より複雑なリスト形式を制御できます。
スペースの扱い: ストップシーケンスにスペースを含めるかどうかは、テキスト生成の意図によって変わります。例えば、ハイフンの後にスペースがないとリストがうまく生成されない場合は、スペースを含めるように設定します。
ストップシーケンスの調整: 実際に生成されたテキストを確認し、必要に応じてストップシーケンスを調整することが重要です。
まとめ:
「Add stop sequence」の入力欄には、ストップさせたい文字や記号、記号とスペースの組み合わせなどをそのまま入力します。
改行のみで区切る場合: \n
コンマで区切る場合: ,
記号付き箇条書きの場合: - または *